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高配当を約束する投資商法について

【事例1】
 千葉市の投資会社「テキシアジャパンホールディングス」の会長ら10人が詐欺の疑いで2月13日に逮捕されました。

 テキシアは、配当や元本を支払うための事業の実態がないにもかかわらず、「一口100万円で出資すると、毎月3%の配当が支払われる」「いつでも元本の引き出しができる」などとウソを言って出資を募っていたようです。経済学者や政治家を呼んだ勉強会を開いたり、気前よく現金をばらまくことで金回りの良さをアピールして信用を得ていたようです。

 その他にも、出資金額や勧誘人数に応じて「エバンジェリスト」「マネージャー」「ディレクター」といったポジションに昇格できる仕組みがあり、勧誘に成功すると新規会員の出資金の12~30%を受け取れるとしたり、新規会員の出資金の3%を毎月紹介料として支払うと約束したりすることで、会員を増やしていたとのことです。

【事例2】
 ケフィア事業振興会という会社の代表の息子(ケフィアグループの幹部)が、2月13日に自殺し、出資法違反の疑いで2月15日に家宅捜索されるなど混乱が生じています。

 ケフィアは、関連会社で干し柿などを製造して販売する事業に、1口5万円で干し柿を買わせるという方法でオーナーに出資を勧誘し、7か月後にケフィアが5万5250円で干し柿を買い戻して一般消費者に販売するとして、実質年利18%を得ることができるとするオーナー商法(投資商法)を展開していました。

 ケフィアは、オーナーに対して実際に干し柿をプレゼントしたり、無料でイベントや歌舞伎などの公演に招待したりして、オーナーの信用を得て、より多くの出資や参加者を集めていたようです。

 しかしながら、2017年11月ころから、ケフィアによる買戻し金の支払いが遅延しはじめ、2018年6月ころから消費者センターや弁護士への相談が相次ぎ、9月3日には関連会社を含め、負債総額約1000億円を抱え破産しました。

【法務部所感】
 銀行で定期預金をしても年利1%にも満たないという低金利時代に、「年利36%(高金利)」「元本保証」という甘い言葉はとても魅力的に映るかもしれません。知り合いから紹介されて、配当金も実際に振り込まれていると聞けば安心してしまうかもしれません。

 しかし、そんな甘い話は残念ながらありません。高い配当を約束するからには、その配当を維持するためにどこかで稼ぐ必要がありますが、絶対にマイナスになるリスクがない事業はあり得ないし、「高い年利は高い危険も伴う(ハイリスク・ハイリターン)」ということをしっかり認識して、何故、そのような高配当を約束することができるのか、事業の実態があるのかを確認し、自分ではよく分からないものであるときは、周りの家族などに相談してみることが詐欺被害から身を守ることにつながります。

 是非、高金利・元本保証という甘い話に騙されないように気を付けてください。今後怪しいと思われる勧誘があった場合は、弊社の消費者相談窓口(フリーダイヤル0120-110-783)までご相談ください。

以上

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